もぞらもぞら

東北のもぞもぞする話題を考察

第三者委員会よりも百条委員会ではないのかと

(亘理町「広報わたり」23年1月号より)  

やはりおかしい「救急車12台」

「高規格救急車」でその名を広めつつある福島県国見町。住民への説明会が行われ、今後は第三者委員会を立ち上げるとのことですが、この問題は地方公共団体の事務に関する調査なので、むしろ議会側が百条委員会を立ち上げるべきだと思います。なお私自身は、市町村が現場の声を反映した救急車を開発しようとする姿勢は素晴らしいことだと思いますし、企業版ふるさと納税を原資に救急車を導入することも良いことだと思います。ただ問題はその台数で、何の需要調査もなしに「12台」を造るのはおかしいです。

同様の「救急車寄付」は各地でも

国見町と同様に企業版ふるさと納税でベルリング製の高規格救急車を導入した自治体はほかにもあります。例えば北海道の余市町赤井川村ではそれぞれ2022年夏に、宮城県亘理町では同12月に導入しました。当然と言えば当然ですが、救急車はいずれも「1台」です。

 

ちなみに余市町赤井川村を含む周辺5町村はワンテーブルと広域防災連携に関する協定を結んでいます。余市町の資料を見ると「物納」による企業版ふるさと納税の形で救急車が寄付されていますが、そこにワンテーブルが関与したかどうかはわかりません。

国見町とは異なる「亘理町」の関係

一方、亘理町は2020年にワンテーブルとパートナーシップ協定を結んでいます。翌21年には津波被災した荒浜地区の観光活性化などを目指す将来構想として「ワタリ・トリプルC・プロジェクト」をワンテーブルが提案し、町に採用されました。プロジェクトには防災の意義も含まれています。

 

高規格救急車の導入はこの事業の一環で、随意契約のようですが一応ワンテーブル1社が入札した形となっています。公表されている資料では予定価格59,999,999万円に対し59,950,000円で落札となっています。(落札率99.92%)

不審さが際立つ「国見町

いずれの自治体も、企業版ふるさと納税で寄付したのは「匿名」の企業としているので、ワンテーブルやベルリングなど受注側との関係性は不明です。それでも余市町などは「物納」ですし、亘理町の仕様書は他社も参入可能な内容だったのでその部分に不審な印象はありません。

 

問題はやはり国見町の仕様書です。河北新報の報道では亘理町の仕様書と酷似するうえ、ベルリング製の既存車両に使われている寸法や内容が示されているようです。この仕様書の作成過程を調べるためにも、国見町議会が百条委員会を設置することを期待します。